YouTube【真実の目】より
仏教と量子力学の共通点が示した、究極の「世界の真理」
②より【続く】
仏教の「想」「行」「識」の理論においては、まず「想」として人間は見て、聞いて、感じた様々な情報を整理・区分し、そこから意味を見出します。そして、「行」と「識」によって、つまり行動や意識を通じて、現実を変えたり、作り出したりしているということです。
このように哲学的な面から見れば、「収縮」という人間の意識が現実を変える過程と「想」「行」「識」を通じて、現実を自ら作り出していく過程は、異なるアプローチで同じことを言っているように捉えることができます。
しかし、話はこのような哲学的な側面だけに留まりません。
仏教理論と量子力学の間には、さらに深いところで類似点を見出すことができます。
仏教には「色即是空 空即是色」という有名な教えがあります。
これを日本語に直すと「色即ち空なり、空すなわち色なり」となります。
色=物理的現象
私たちが感じている物理的現象や物理的な存在のことです。
空=世界の根底
「空」というのは、現実世界の根底を形成している、深い存在のことを指します。
ですので、「色即是空 空即是色」が言っているのは、私たちが目の前に見ている物質的な世界が、実はより深いレベルの「空」から生じているということです。
これは先ほどお話しした、「色界」と「法界」の違いとも関連しており、現象的な世界と、その背後にある根本的な真実、という二つの側面が、本質的には1つである、ということを意味します。
そして、さらに掘り下げていくと、仏教理論によれば、仏は三身という三種の身のあり方を持っています。
それぞれ「法身」「報身」「応身」と言います。
「法身」は「現実の本質」や「真実の姿」を表しており、仏が持つ最も根本的な、形のない状態です。この状態は特定の場所に囚われず、空間と時間を超越した、全ての現象の根底にあるとされています。
そして「報身」は成仏した後の姿、「応身」は普通の人間でも理解できる姿。
言い換えれば、成仏する前の普通の人間の姿です。
この三身理論と量子力学との関連も考えてみましょう。
「法身」は量子が観測されていない時の状態、すなわち量子が「波動」である状態を表しており、「報身」は量子が「粒子」に収縮した後の状態、「応身」は数多くの量子が構成する物質に顕在した後の状態を表していると考えられます。
法身≒量子・波動状態
報身≒量子・粒子収縮
応身≒量子・物資顕在化
3つの状態はそれぞれ異なる属性や性質を持ちますが、その実質は根本的に同じ物が異なる形で表現されているだけです。
「量子世界」で起きる数多くの不思議な現象の中で、特に「量子もつれ」という現象は有名です。
それがどのような現象か簡単に説明します。
1つの量子、例えば1つの電子をある手法で2つに分けます。
そうすると、分けられた2つの間では、「私たちは元々1つの物だ」という、状態の共有が起きます。
そこで、それらの片割れをそれぞれ離れた研究室AとBに飛ばしてみます。
そして、研究員が研究室Aにある片割れαを観測し、それが左回転であると分かった瞬間、研究室Bにあるもう片方の片割れβは、その瞬間に右回転の状態に収縮します。
このように2つの片割れの状態の共有は、コインの表と裏のように、観測という行為によって、1つの片割れが特定の状態に収縮した時に、もう一方の片割れの状態も必ず、その瞬間に収縮します。
しかも、2つの片割れの距離がどれほど離れていても、例えば1億光年離れていたとしても、この状態の共有は瞬時に起こります。
しかし、アインシュタインの相対性理論によると、光速を超えた運動や情報の伝達などという現象は、この宇宙に存在しません。
そのため、このように一切の距離を無視して、光速を超えて状態が共有されるという現象は、「不気味な遠隔作用」とも呼ばれており、その背後に隠れている原理や仕組みは、今もまだ解明されていません。
それでは、仏教理論にも量子もつれと似たような内容があるかどうか見ていきましょう。
仏教には「縁起」という考え方があります。
その意味は、「全ての物事や現象は、相互に関係し合って成立している。この世界に孤立して存在するものは一つもない」ということです。
これを「色界」の存在している物事に当てはめると、例えば、花が咲くためには、太陽、水、土などの色々なものが必要で、花はこれらのものがあって初めて咲くことができます。
同じく「色界」以外の領域の「法界」にも「縁起」が働いており、ここでも全てのものは他のものと繋がり合って存在しています。
先ほどもお話したように「法界」は世界の根本であって、この領域は量子力学が研究している「量子世界」と同じものを指している可能性があります。
そして、この「縁起」の原理が「法界」にも適用されるなら、それは「量子もつれ」の概念に似たものだと考えられるかもしれません。
④へ【続く】