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「太陽系は何もない泡の中心にいる」③

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【ゆっくり宇宙ハンター】より

 

【総編集】寝れない夜に聞きたい宇宙の話34選【ゆっくり解説】

 

【宇宙の話7選】

③太陽系は何もない泡の中心にいる

太陽系は銀河の中でも何もない泡の中心にいることを知っているか?

物質密度がとても低い泡の中ってことだ。

 

「えぇ?私たちの住む地球ってそんな泡の中にあったの?」

 

泡というのはつまり宇宙空間の空洞であり、その空洞は直径1000光年もの幅があるぜ。ちなみに銀河系内の宇宙空間には、わずかに星間物質があり完全な真空ではないということだな。

 

「星間物質ってどんなものなの?」

 

例えば水素原子とかだ。そんな星間物質がひときわ薄い空洞に私たちはいると考えられている。

 

「どうしてそんな大きな泡が宇宙空間にあるのかしらね」

 

それは、超新星爆発の影響だと言われているぜ。およそ1400万年前、約15個の星が短気間で爆発したため星間物質が押し出された。

 

「それはきっと強烈な出来事だったでしょうね」

 

そうしてできた泡に、地球がやってきたというわけだ。それはおよそ500万年前のこととされる。

 

「とんでもない爆発の後に現れたってことね」

 

星間物質が押し出された泡の表面には、星間物質が集まった状態になるぜ。これは地球にとってはラッキーと言われている。

 

「どうしてラッキーなのよ?」

 

星間物質が集中すると星形成領域ができて、新たな星の形成につながっていくんだ。地球からはそうした銀河の星形成が見やすい環境となり、宇宙の理解が進むことになる。

 

「まさか銀河に泡のような構造があるなんて思ってなかったから、驚いてしまったわ」

 

ちなみにこうした泡構造は銀河系では珍しくない。あちこちに存在していると考えられるぜ。

 

「泡と星形成の構造というのは、銀河の進化にも大きく影響しそうね」

 

太陽系の存在する泡は、現在もおよそ秒速6.7kmで広がっているんだ。これは太陽系を中心に広がっているようにも見えるが、全く偶然で中心部にいる。

 

「偶然とはいえ泡の真ん中という特等席にいて良かったね」

 

宇宙の大規模構造は泡だけでは語れないぜ。複数の銀河の間には、壁が存在している。こうした宇宙の壁を知れば、宇宙の形成や進化の理解に役立つと期待されているんだ。

 

「地球のそばにも宇宙の壁があるの?」

 

地球から5億光年といった近いところにサウス・ポール・ウォールが発見された。天の川銀河のすぐ背後の領域に存在しており、140万光年にわたる長さがあると言われている。

 

「その壁って何でできているの?」

 

大量の塵やガス、そして数千の銀河でできたカーテンのようなイメージだぜ。こうした宇宙の壁は、宇宙の中で最も大きな構造でもあり、数多く見つかっている。

 

「他にはどんな壁があるの?」

 

グレート・ウォールやスローン・グレート・ウォール、ヘルクレス座・かんむり座グレート・ウォールなどだ。例えば、スローン・グレート・ウォールは、全長13憶8000万光年と最大級レベルの大規模構造だな。

 

「巨大過ぎてどんなものか想像もつかないわ」

 

ヘルクレス座・かんむり座グレート・ウォールは、全長100億光年だというから、宇宙は想像以上に広い。

 

「こうして宇宙の泡や壁を知ってみると、地球の小ささに愕然としてしまうわね」