私が今日した事、考えた事。

日々の生活の中での、出来事を報告します。。。

「姫野カオルコ」を読んで

「昭和の犬」

昭和三十三年滋賀県に生まれた柏木イク。気難しい父親と、娘が犬に咬まれたのを笑う母親と暮らしたのは、水道も便所もない家。理不尽な毎日だったけど、傍らには時に猫が、いつも犬が、いてくれた。平凡なイクの歳月を通し見える、高度成長期の日本。その煽り。犬を撫でるように、猫の足音のように、濃やかで尊い日々の幸せを描く、直木賞受賞作。

 

(感想)昭和の犬はこんな感じだったと、思い出させるお話。

 

「謎の毒親」

斧地の危険はなかった。けれどいちばん恐ろしい場所は(我が家)でした——。母の一周忌があった週末、光世は数十年びりに文容堂書店を訪れた。大学時代に通ったその書店には、当時と同じ店番の男性が。帰宅後、光世は店にいつも貼られていた「城北新報」宛に手紙を書く。幼い頃から理解不能な罵倒、無視、接触について——。親という難題を抱える全ての人へ贈る相談小説。

 

 

(感想)主人公の女の子にとても共感できる。

親から「ナメクジみたい」と言われていて、それは学校にピカピカの車で送迎されている自慢げな子を見て、悔しいと泣く子、自分には別のスポーツや勉強などの、得意分野があると考える子、見せつけられても、無関心で「そんな事されて煩わしいだろう」と感じる子…とに分かれる。

無関心なのが「ナメクジみたいな子」だと言う。

何か分かる…。一般とは少し反応が違う、一見鈍いように感じられるタイプ。

 

あとがきに「本書と“質″を同じくする体験をした人は、たくさんおられるはずだと思うわけです。」とあるが、だから何か懐かしいような、共感できるような不思議な気持になれる本です。